日本における舌下免疫療法

1.日本における舌下免疫療法の歴史と現状

2.治療の効果と期間

3.副作用と注意点

4.治療の普及状況

まとめ

1.日本における舌下免疫療法の歴史と現状

日本では、2014年にスギ花粉症に対する舌下免疫療法が保険適用となり、2015年にはダニアレルギーに対する療法も追加されました。2018年には、スギ花粉症に対する舌下免疫療法の適応年齢が5歳以上に拡大され、小児への治療も可能となりました。

2.治療の効果と期間

舌下免疫療法は、約3年間の継続的な治療が推奨されており、治療期間が長いほど効果が高まるとされています。初年度で効果を感じる方もいますが、効果の実感には個人差があり、数ヶ月から数年かかる場合もあります。約7～8割の患者が症状の改善を報告していますが、2～3割の方には効果が見られないこともあります。

3.副作用と注意点

治療中には、口内炎や舌の腫れ、口の中のかゆみや不快感などの副作用が報告されています。また、まれにアナフィラキシーショックなどの重篤な反応が起こる可能性もあるため、治療開始時には医師の指導の下で行い、異常を感じた場合は速やかに医療機関を受診することが重要です。

4.治療の普及状況

日本では、舌下免疫療法の普及が進んでおり、2023年時点でスギ花粉症およびダニアレルギー性鼻炎の患者に対して広く実施されています。特に、小児への適応拡大により、子どものアレルギー症状改善にも寄与しています。

まとめ

舌下免疫療法は、日本においてアレルギー性鼻炎の根治的治療法として期待されています。治療期間が長期にわたるため、根気強く継続することが求められますが、症状の改善や生活の質の向上が期待できます。治療を検討する際は、専門医と十分に相談し、自身の症状や生活スタイルに合った治療計画を立てることが大切です。